相談例1〜自己破産〜手続きの選択
事務所で受け付けと現在の状況の簡単な聞き取りが終わった後、いよいよお借り入れの状況をお伺いしていきます。
「では、現在どこからいくらぐらいの借り入れがあるか、大体の金額を教えていただけますか?」
「はい。〜から大体50万円ぐらいです。〜からは、30万円ぐらいです。〜からは・・・」
「これらはすべてキャッシングですか?何かローンを組んで物を購入しているものもありますか?」
ローンを組んで物を購入している場合、換価価値のないような物を除いて、所有権は通常ローン会社にあります。そしてこの場合、購入品の引き上げがありますので、物の購入の有無について確認します。
「それはありません。すべてキャッシングです。」
「わかりました。借り入れについては、これらですべてですか?他に、公的な借り入れ、たとえば市や県からの生活費の貸付とかはないですか?」
「ありません。それらですべてです。」
「わかりました。では、全部で7社で、合計は・・・大体300万円ぐらいですね。この中で一番古くからつきあいのあるのは、どこですか?」
「A社です。B社とC社も、大体同じくらいの時期から借りていました。」
「それは、いつぐらいですか?」
「そうですね・・・。3年ぐらいでしょうか。」
「わかりました。」
ここでは、利息制限法超過の利息(いわゆる、グレーゾーン金利)で取引を継続している場合、利息制限法の上限の金利で計算のやり直しが可能であるため、取引期間をお聞きしています。取引期間が長期にわたる場合、借り入れ残高が少なくなったり、払いすぎが発覚することもあります。この事例では、約3年ということで、過払いになっている可能性は低いということを確認しました。
「では、次に家計についてお聞きします。少し、プライベートなことになりますが、必要なことですので、教えてください。まず、毎月の収入はどのぐらいですか?」
「色々引かれて、手取りでは15万円ぐらいだと思います。」
「奥様は、仕事をしておられますか?」
「いいえ。妻は専業主婦です。」
「わかりました。では、次に支出についてお聞きします。毎月の食費や、光熱水費、電話代はいくらぐらいですか?」
「食費が夫婦で7万円ぐらい、光熱水費、電話代、携帯電話代もあわせると・・・4万円ぐらいでしょうか。」
「車は利用されますか?」
「はい。」
「では、ガソリン代や駐車場代がかかりますね。どのくらいですか?」
「一戸建てなので、駐車場は借りていませんが、ガソリン代は月に2万円ぐらいはかかります。」
「生命保険は入っておられますか?」
「いいえ。保険には入っていません。」
「なるほど。それでは、合計毎月少なくとも13万円は生活費がかかるわけですね。毎月返済に充てられるお金は、どのくらいありますか?」
「正直、生活費だけでも苦しいので、返済に充てられるお金はありません。借り入れを開始したのも、生活費不足が原因ですので・・・。」
「わかりました。債務整理の方法には大きくわけると3種類あります。自己破産、個人再生、任意整理という方法です。
このうち、個人再生、任意整理という方法は、毎月一定の金額の返済ができることが条件となっていますので、現在〜さんの債務を整理する方法としてとれるのは、自己破産ということになります。」
「自己破産ですか。自己破産というのは、どのような手続きでしょうか。」
収入と支出を検討した結果、自己破産の手続きが適しているということがわかりました。次に、自己破産の手続きの具体的な説明に入っていきます。

